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金士郎 (43行)

サブクエスト (1)

下界見学 1 43行
金士郎キミ、名前は? 特別に、この僕の記憶領域を割いてやろう。
金士郎天才である僕に手を貸せることを 光栄に思うといい。
金士郎僕は、遺伝子を提供してくれた両親の顔を知らない。 だから、ぜひ会ってみたいのだよ。
金士郎僕はジニアスラボという機関で生まれたのだ。 今もそこに住んでいる。
金士郎僕は遺伝子の、最高のかけあわせでつくられた。 生まれながらにして約束された天才なのだよ。
金士郎ほう、その言葉が出るとはね。 そこそこ物を知っているようだ。
金士郎僕に遺伝子を提供した両親に関する あらゆる情報は、隠されている。
金士郎だいぶレベルを落として話したつもりなのだが もっと落とさなければダメなのか……。
金士郎僕は進化した存在。 人類を超えた次のレベルの生命体だ。
金士郎僕と比較したら、君たちは猿レベル。 いや、せめて類人猿のチンパンジーレベルにしておこう。
金士郎なぜだい? 僕は真実を言っているというのに。
金士郎高校だって、知能指数の低い人たちの暮らしを 見学するため、機関に頼み込んで通わせてもらったのだ。
金士郎そう、高校生活は僕にとって、レベルの低い世界…… 下界を見学しに来ているようなもの。
金士郎だが、機関に閉じこもって研究ばかりの日々から脱し つかの間の自由を手に入れたのも事実。
金士郎そこで見つけたのが、探偵事務所に出入りし、 各地で取材をしている人物だ。
金士郎僕という天才の両親は、どれだけ天才なのか。 どんな顔で、何を成し遂げた人なのか知りたい。
金士郎そして、お父さんお母さんと、呼んでみたいのだよ。 似たレベル同士で、親子の会話をしたいのだ。
金士郎僕は下界に疎い。 両親を探すためには、君の力を借りねばならない。
金士郎心当たりがあるのなら、 ぜひその人のところへ連れて行ってもらおう。
金士郎ふ~む。 なかなかの才女とみた。それでも僕には劣るが……
金士郎ほう。 あなたも天才なのか。
金士郎それは僕も考えた。 しかし、ジニアスラボのセキュリティは強固。
金士郎この僕をもってしても突破できなかった。 マシンスペックもあるのだろうが……。
金士郎何をためらっている。 早く話してくれ。
金士郎僕の両親は何者だ? 大学教授か、政治家か、起業家か……。
金士郎…………。
金士郎は、はは……チンパンジー、か。 親子の会話なんて……できないじゃないか……。
金士郎僕が……人ではなくなる……? 会話もままならない、動物に……?
金士郎僕は……僕はっ!
金士郎……あれ。あなたは……! 僕のこと覚えていますか?
金士郎僕、襟糸金士郎です。
8年ほど前に、両親を探してもらいましたよね。
金士郎心配してくれていたんですね。 この通り、僕は今でも人間の姿です。
金士郎僕の研究所がこの近くにあるのですが、 今は息抜きの散歩に来ていたんですよ。
金士郎あ、はい。特に問題ないです。
金士郎確かに8年前、両親が人間ではなかったという事実を 受け止めるのに時間はかかりました。
金士郎でも、まずは事実を受け止め……そして 人間でいるための研究を始めたんです。
金士郎僕自身の変化を止める研究。 今のところ、こうしてうまくいっています。
金士郎まあ……そうですよね。 昔の僕、だいぶ尊大でしたよね。
金士郎生活に支障はないです。 研究を止められない、ということくらいでしょうか。
金士郎もちろんその可能性もありますが…… だからこそ研究を止めるわけにはいきません。
金士郎あれからいろんな人に研究を手伝ってもらって、 周囲の人の大切さに気付きました。
金士郎ああ、両親にも会ったんです。 お父さんお母さんと呼びました。引っかかれましたけどね!
金士郎あなたにも、やっとお礼ができます。 これをどうぞ。ありがとうございました。