星空の誓約 9
御園イノリ…はっ、ふっ。
御園イノリきれいね……。
御園イノリ帽子をとった方がよく見えるよ。 今は誰も見てないから……
アイギオモン……
アイギオモンあの……
アイギオモンいっぱい光ってるのって…… なに……?
御園イノリあれは、星ね。 本当は、別の星の光らしいけど……
御園イノリ昔の人はあの光を、神様だと思っていたんだって。
アイギオモン……かみさま?
御園イノリそう、神様。
御園イノリあの光を線でつないで、それが神様の姿だって。 それでいろいろなお話を、考えたりしたのよ。
アイギオモン……おはなし?
御園イノリふっ。
アイギオモン……うっ。
御園イノリそう、例えば別の世界から英雄がやってきて…… 世界を救ってくれるような、お話。
アイギオモンかみさま、せかい……えいゆう……。 そんなのボク、よくわからない……。
御園イノリあなたも、英雄かもしれないよ。
アイギオモンえいゆう……ボクが……?
御園イノリそう、英雄。 別の世界からやってきて……私たちの世界を救ってくれる。
御園イノリ今日だって、ほら……。
アイギオモン…あっ!
アイギオモン……!
アイギオモンう……
アイギオモン…あっ…!
御園イノリあなたは今日、英雄だったの。 それだけは、たしか。
御園イノリだから、大丈夫。 自信をもって……
アイギオモンでも、ボク、こわいよ…… また、今日みたいなことがあったら……
御園イノリ大丈夫。私が、ずっと一緒にいてあげる。
アイギオモンずっと……いっしょ……?
御園イノリそう、ずっと。 だって……それは……
御園イノリ私が叶えたかった願いだから――
御園イノリ私、お母さんと弟を亡くしているの。
御園イノリ弟は“ゆうちゃん”って言うんだけど…… アイギオモンと同じくらいの身長だった。
御園イノリそのパーカーを着たあなたがあらわれたとき……
御園イノリゆうちゃんが戻ってきてくれた―― 少しだけそう思えたの。
御園イノリだから……そばにいるよ。
御園イノリあのお星さまみたいに、私はずっと アイギオモンから見える所にいるから……
アイギオモン……。
アイギオモンうん……わかった……。